天野篤・有川浩他「大人はどうして働くの?」日経kids

家内の日本語学習の役に立てばと、ルビ付きの子供向け書籍をかりたのだが、単純明快でありながら的を射た内容がいくつかみられた。

・天野篤氏(天皇の執刀医)のことば
「いまのあなたの出した結果はあなた一人の努力で成し遂げられたものではない。すべてに感謝しよう」
「働く意味とは何か、ととわれたとしたら、私は『自分がこの手で得てきたすべてのものを注ぎ、世のため人のために尽くし、恩を返していくことである』と答えます」
「『力を尽くす』というのは明確な結果を伴わなければ意味がありません」
「私の信条は『単純なことにこそ真剣に向き合い、より高いレベルでの改善を目指す』です。
「自ら試練に飛び込み、一歩前にでることができる者だけが、新しい景色をみることができる。これはどの分野であってもプロフェッショナルとして前進するための条件になると思います。」

・坂本フジヱ氏のことば
「人からどう思われるか関係なく『自分はこれをやっていたらワクワクして本当に楽しい』というものを見つけられた人は人生の最後にピースサインができる」
「(こども)本人の意志を尊重してあげることが親の役目なのでないかと思います。子どもが羽を広げようとした時には自由に羽ばたかせてあげてください」

・三浦しをん氏のことば
「刺激や摩擦は、相手が異質であればあるほど大きくなります。中略 「ゲゲッ」と思う相手や上司と仕事をせざるを得ないような環境が人を大きく成長させます」
「自分の力ではどうにもならないことがあるという現実を知ったら、どんな状況にも対応しようとする柔軟性が育つはずです。それだけでも働く価値はあります」
「(子どもには)あまりうるさいことは言わずに、追求できる何かかが見つかるまで、あせらず待ってあげましょう。焦らずに待ちましょう」
[PR]

# by oritaraakan | 2017-07-16 11:03 | 読書ログ | Comments(0)  

結城康博・村田くみ「介護破産」KADOKAWA

介護されるほうも介護するほうも破綻しないためのさまざまな情報提供とアドバイスが本著では細かくなされている。大変参考になった。介護破産とは介護する側の介護離職をきっかけとした介護者の破産を意味する。
現政権が推進している「介護予算の削減と介護の自己責任化」は危険水域に達している。簡単な言葉でいえば「死にたくなければもっと働け」という安倍政権の介護制度改編、年金制度改編がすすんでいるというわけだ。確かに背景として現役世代6713万人の保険料収入37兆6000億円、年金受給高齢者3991万人給付総額53兆4000億円という現状や2025年問題(社会保障と財政のバランスが崩れる基点になる年)が控えていることもある。しかし、その赤字削減の矛先を「介護制度改正」に向けたという点は現政権の性格を如実にしめしている。政府はNHKなどの政府寄りメデイアを最大限に活用して特定秘密保護法設置や安保法制、監視社会を確定させる共謀罪、経済特区、カジノ法案などには税金を大胆に投入してきた。一方、一定の年金額(280万円以上)をもらっている受給者の介護負担額はすでに1%増に動いたり、年金カット法案を通すなど福祉分野の縮小が確実にすすんでいる。今年からはじまる「特例保険料減免制度の段階的廃止」についてNHKはしっかり報じていないが、政府は今後医療費の自己負担度が急速に増えていく方向に舵をきっている。介護補助器具の貸与補助金も廃止の方向で進んでいくのだ。
こういった影響は介護する親族だけでなく、介護の現場にも大打撃をあたえる。現に介護の現場は精神的にも物質的にも余裕がなくなっており、介護殺人・介護虐待などの問題が数年で10倍以上の増加を続けている。この逆風の中で、自分と近親者をどう守るのか、それは「情報」である。幸い俺はこの本で紹介されていた「地域包括センターとの連携」は既に始めているが、まだ知らないことだらけだし、その「知らない」がどれだけ自分の首をしめることになるのかおしえてもらった。特に介護離職について軽率にすべきでないことがわかった。大事なことは「サポートできる情報・能力をもっていること」なのだ。ワイドショー的なニュースに踊らされている間に年金関連法や介護関連法の改正は恐ろしいスピードで改正されていく。よく見ていないと判断をあやまることになる。親の介護問題が現実味を増している自分の足場を確認するいい機会になった。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-07-16 10:03 | 読書ログ | Comments(0)  

25秒の壁

戦いの日々が続いている次男坊。ハイパワースプリント・インターバル10本すべてを25秒で駆け抜けないと試合には出してもらえない。かなりハードな走りになるらしい。50mを6秒フラットで走れるほど短距離は強い次男坊だが、このインターバルはかなり大変らしい。ほぼ全力疾走で180メートル近くの距離を毎回25秒以内で、しかも直線でなく、折り返ししながら走らないといけないらしい。今、達成できていないのは数人だけ。次男坊もあと一歩たりない。このインターバルを突破するためには、全員が見ている中で突破する必要があるのだが、昨日自己申請して挑戦したらしい。結果は「ギリギリの可」つまり最後の10本目はもうヘッドスライディングで飛び込んで手の先がはいったらしい。もちろんこんなレベルでは駄目なのだが、とりあえず合格ということで認められたそうな・・。次男坊にとってはギリギリでも今回はよかったらしい。しかし、この25秒の壁は来年1年生との練習でまた試されることになる。これはとても良いトレーニングだと思う。これを越えられなければ当然プロなんでものは見えてこないのだ。厳しさを嫌というほど味わうべきだ。そうでなければ、これからの厳しい競争に勝てるはずもない。家内からはつめたい言われても、父親としては「黙々と走り続けろ!」というだけだ。

[PR]

# by oritaraakan | 2017-07-11 19:21 | 徒然日記 | Comments(0)  

リーダーのいない学校

今年度、校長が変わって3ヶ月がすぎた。感想は、「やっぱり!」
はっきりいってリーダーでもなんでもない人が横滑りで入ってきたというだけだ。「職員とともに」とかなんとかいいつつやっぱり文科省事業に熱を入れ始め、現場を軽視しはじめている。もともと上には受けの良い人だからまあしょうがないが、日本語学科についても理解がなさ過ぎる。朝礼でも覇気のカケラも感じられない。残念ながら「やっぱり」という結果になっている。Y部長はかなりの無責任男だし、もう手がつけられない。リーダーは、いない。。。だとしたら、とにかくオレは自分の持ち場で懸命に留学生を守り、部下を守るだけ。それ以外ない。後は部下を守るために「圧倒的な数値を残し続けること」を考えるだけだ。

[PR]

# by oritaraakan | 2017-07-03 18:33 | 徒然日記 | Comments(0)  

吉田篤弘「うかんむりのこども」新潮社

「『うかんむり』とは辞書によれば屋根を意味し、生まれた子に屋根のしたで名前が与えられる。その名があざな(字)です。人に限らず、生まれ出たすべての物事に字が与えられ、あざなで呼ばれたものは、すべて、うかんむりのこどもになりました」このこどもは人生のエキスを含意している。始まりという漢字は台所で女性がつくる食事からスタートするという意味だし、人というじもバランスは左右が均等なときはいいが、ちょっとしたことで、その均等が崩れる・・という。実に面白い論考だ。文字に対する興味を書きたてる内容になっている。絵本のような装丁の面白い本に出会った。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-29 23:38 | 読書ログ | Comments(0)  

総理大臣杯北信越大会優勝!!

次男坊の所属するKS大学が総理大臣杯北信越大会で優勝した!昨年のインカレ出場に続く快挙だ!1年生の駆け出し部員である次男坊にはまだ出場機会はないが、いづれ、天皇杯とかでJリーグのチームと対戦することも不可能ではないということだ。実際、今回の天皇杯でセレッソ大阪と対戦した(柿谷とか清武も出ていた)チームにKS大学は勝っている。次男坊いわく「日本代表メンバーと試合するのも、もう夢じゃない」ときた。まっ、まだチーム内では苦労しているが、これからが楽しみだ^^
c0022458_22361368.jpg

[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-26 17:55 | 徒然日記 | Comments(0)  

徹夜の対応

一昨日留学生から夜11時にSOSの電話!「激しい腹痛と嘔吐で大変!」という内容で同じアパートの先輩留学生からだった。こういう緊急事態は久しぶりだ。しかも対応は朝まで続き、終わったのは早朝の5時!徹夜の対応となった。留学生を受け入れるということはこういうことだ。いつも覚悟はできている。体調だけはしっかり整えておこう。横の短期大学に対応できる人はいるのだろうか?そういう心構えがあるのだろうか?そこが少し不安・・。大分改善したが、もっともっと改善してほしいと思う。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-25 11:53 | 徒然日記 | Comments(0)  

小林秀雄「読書について」中央公論新社

言葉になんともいえない重さと深さがあった。そのまま記録しておきたい。
・一流の作家の全集を読むことが、言葉の深い意味を知る近道である。
・読書百篇とか読書三到とかいう読書に関する漠然たる教訓には、容易ならぬ意味がある。
・いいものを読んでいると、悪いものがすぐ見える。この逆は困難だ。一流作品を読め!
・一流作品は難解だ!名作は見通しの付かぬ無数の段階をもっている。途中までだけ理解して分ったふりをしてみせる人の如何に多いことか!
・真の影響とは文句なしにガアンとやられることだ!こういう機会を恐れずにつかまなければ、名作から血になるものも肉になるものももらえない。
・読書もまた実人生の経験と同じく真実な経験である。絶えず書物というものに心が目覚めていなければ、実人生の経験から得る処がない様に書物から得る処はない。その意味で小説を創るのは作者ばかりでない。読者も又小説を読むことで、自分の力で作者の創る処に協力するのである。
教養とは身についてその人の口のきき方だとか挙動だとかに、自ら現れる言い難い性質がその特徴である。
・美しいものは人を黙らせる。美には人を沈黙させる力がある。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-25 11:47 | 読書ログ | Comments(0)  

岩波ホール

東京千代田区神保町界隈はオレがかつて大学時代にほぼ毎日ぶらついていた地域なのだが、今は長男がそこをうろついている!?それで、岩波ホールで初めて映画をみたらしくえらく感動していた。映画は2016年に死去したポーランドの巨匠、アルジェイ・ワイダ監督の遺作「Powidoki」 邦題は「残像」。オイラも見てみたいのだが、いかんせんこの田舎ではやっていない。ネットでしらべたら「第2次大戦後のソビエト連邦下におかれたポーランドで、社会主義政権による圧制と闘い続けた実在の前衛画家、ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキの生涯を描く」とあった。もうその下りを読んだ時点でワクワクしてくるような内容だ。オレが大学にいってたころは高田馬場でレアな小劇場によくいっていたが、いまはもうあまりない。岩波ホールはオレの時代からあった名画の聖地といっていい場所だ。とにかく長男にはいろんなことがあっただけに、成長していく姿を見るのがうれしい。その一つのきっかけが岩波ホールなら尚良い。



[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-19 18:57 | 徒然日記 | Comments(0)  

東浩紀「弱いつながり」幻冬舎

「ネットは階級を固定する道具です」という言葉から本著は始まる。確かに検索語を通してAIがその人に提供する情報をカスタマイズしていく様子は「檻の中に閉じ込める」ことにもなる。この統制から逸脱する方法は「まったく違う言葉で検索をする」そして「日本のSNSを絶って旅をする」ということ。自分の環境は自分の選択で成り立っている。 本著のテーマである「弱い絆weak tie」はアメリカの社会学者マーク・グラノヴィターが1970年代に提唱したものらしい。親戚などの強い絆より「たまたまの知り合い」といった弱い絆のほうが、いろんなチャンスにつながっていくという話だ。「検索語を変える」という論考でオイラが知らなかったことがあった。インドネシアのアチェ州でおきた大地震の後できた、バンダアチェ津波博物館は日本語ではほとんど情報が出てこないが、Ache Tsunami Museumと検索するとそれだけで風景が一変する。反対に福島原発についても実は国内向けにはたくさんの情報があるがFukushimaと検索するとほとんど情報が公表されていないのだそうだ。これは大問題ではないか。被災地についてはチェルノブイリ博物館が極めてデザイン的に洗練られ、人々の感情をひきつけるものになっていることに触れながら、日本の被災地の情報発信が実に杜撰なものであることが紹介されていた。
また違う視点からの論考だが、言語化について考えさせられた。言語化は人間の文明を築いてきたわけであるが、言語化できないものへの畏怖が必要だし、言語でひとくくりにする危険性を常に警戒しないといけない。簡単に民族を抹殺しろといったヘイトスピーチが例として挙げられていたが、至極まっとうな話だ。著者の出発点はジャック・デリダの「脱構築」だという。オイラが数年前にはまった思想だ。これは「あらゆるテキストはその解釈によってどんな意味でも引き出せる」という考え方で、言葉に対する脱信仰を訴えている。そう本当は言葉よりものや場所であり、空気や感情なのだ。慰安婦問題を例としてあげていたが、言葉だけがネット上で飛び交い、物事の本質は放置されている。日本からの視点と韓国からの視点は驚くほどの乖離があるのだ。フランスのルソーは社会契約説の中で、人間社会を形成する重大な要素が「憐れみ」だといい、「偶然性・アイロニー・連帯」を書いたリチャード・ローティは人間連帯の鍵として「あなたも苦しんでいるのですか?という想像力」をあげている。今の日本にもっとも足りないところなのではないか?人間は弱い。欲望をコントロールできない。時に間違う。そしてかなり危うい偶然性の上になりたっている。だからこそ社会が必要になる。「弱い絆」は「強い絆」よりも強い。日本では世間体とか狭いコミュニティを大切にする。それに疑問も抱かない。「日本は最高」だけに耳を開いて溜飲を下げるという実に情けない状況が続いている。偶然に身をゆだねることもないから革新的なことはできない。これからの未来を切り開くのは「弱い絆」。ネットに身をゆだねすぎるといつの間にか自分を縛ってしまう。だから人間に旅は必須のアイテムになる。言葉は大事だが、言語外の情報をしっかり受け止めるアンテナをもっていたい。いろんなことを考えさせられた一冊だった。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-18 10:15 | 読書ログ | Comments(0)  

柳とブルドーザー

これはオレの「生き抜き戦略」でもある。中間管理職ってやつは下からも上からもやられる立場だ。まともにやってたら体がもたない。この「柳とブルドーザー」は約7年前にピタッときたフレーズ!それ以来、この組織の中ではその言葉の通りに生きてきたつもりだ。何を言われようが、何があろうが柳のようにするりとかわし、やると決めたら一気に押し捲る!まあ、リスクも高いのだが、辛うじてうまくやってきたと思う。今日の会議は結果としてこういったことが実を結んだ形になった。公私共に結構大変な時期もあったが、今は俺としては精神的に余裕をもって日々を過ごしている。あとは辛い人が周辺にチラホラいるので、励ましながら進んでいかないと・・。太陽のように生きていくべ^^!
[PR]

# by oritaraakan | 2017-06-14 19:24 | 徒然日記 | Comments(0)  

モレスキンの読み直し

いままでの読書ログをみたら741冊になっていたが、実際には年間100冊以上読破を2008年から続けているから、読破した本は大体950冊以上になっている。俺は1000冊超えたら違う次元が見えてくると思っていた。しかし、そういうことではなった。「俺は何も知らない!」ということにもっと打ちのめされている感じなのだ。しかも、過去の読書ログを見ていると、数年前のほうがもっと「格闘する読書」をしていた。今はどちらかというと楽をしている。こういう自分を再度見つめなおす術を今日考えていて、ふと過去のモレスキンが目に飛び込んできた。ページを繰ってみると、自分の葛藤、苦闘、いろんな思いや気づきの記録がされていた。「そうだったよな~!」「その気持ち大事だよな」「あのときは周りが見えなかったな・・」とにかく読書からは得られない強烈な気づきが得られた。「これだ!」今日の大いなる収穫はこれだった。モレスキンの読み直し、そして読書ログの読み直し、そこから俺の今をあぶりだして、未来を紡いでいこうと思う。いいことに気づいた!
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-28 23:26 | 徒然日記 | Comments(0)  

手塚治虫「ガラスの地球を救え」光文社知恵の森文庫

手塚治虫の生前のコメントをまとめた貴重な一冊。今の時代に必要なメッセージが多く込められている。そのいくつかをそのまま記録しておきたい。

「アトムは進歩のみを追い求めていた先にどんな深い亀裂や歪みをもたらし、差別や命あるものを傷つけていくかを描いた作品」(「アトムの哀しみ」)

「正義の名のもとに、国家権力によって人々の上に振り下ろされた凶刃を僕の目の黒いうちに記録しておきたいと願った書いたのが『アドルフに告ぐ』」(「僕は戦争をわすれない」」

「時流に流されない家庭教育があってもいいのではないか?枠にはめない教育が大事」(「時間の無駄使いが想像力を生む」)

「総体的にみて日本人ほど情報をすんなり受け入れて気安く自分のものに同化してしまう民族も少ないとおもいます」(「何が必要な情報か?」)

「もっと自然の匂いを嗅ごう。蝶々の匂いはわかるだろうか?日本人はそういうメンタリティをずいぶん忘れてしまった」(「蝶の匂いがわかるか」)

「漫画には漫画の役割があります。それは、世の中の道徳とか観念をひっくり返すことなのです」(「漫画は本来反逆的なもの」)

「無駄や遠回り、道草を許さない社会は、どう考えても先に豊かさは見えません。合理主義や生産至上主義は、結局その社会を疲弊させてしまうでしょう」(「IFの発想」)

今生きてこれらのメッセージを若い層のみんなに語ってほしかった!残念だ。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-28 20:58 | 読書ログ | Comments(0)  

三谷宏治「戦略読書」ダイヤモンド

みんなと同じ本を読んでいたら、みんなと同じ事を言い出す。人の精神は読むものからできている。
読書とは何かを考えるとき、最初に思い浮かぶのは「橋をかける」美智子妃殿下
読字によって、私達は脳波を鍛え、心も豊かにできる。
自分の読書ポートフォリオ状況を常に意識しておくことが重要。
セグメントごとに読み方をかんがえるべし。
読書生産性=読書から得るもの(リターン)÷かかった時間や手間(コスト)
発見につながる読み方。
①反常識 それまでの業界常識・固定観念が覆された部分を探す
②数字  とにかく数字に落ちるものを見逃さず発見する
③対比  過去や他業界の例と比較して差を見つけ出し、それが大事かどうかを見極める
④一段深く 出典まで読む、検索結果を1000件辿る、関連書籍も見る
⑤抽象化 事例や情報をそのままでなく、一段だけ抽象化して記憶する
「読め方」が大事
デザイン思考が紹介されていた!
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-28 20:56 | 読書ログ | Comments(0)  

大塚明彦・森本志保「心の病の嘘と現実」幻冬舎

2005年に流行った「うつは心の風邪」キャンペーンの背景には米国大手製薬会社の戦略があった。これ以降、うつ病のハードルは一気に下がり、SSRIなどの抗うつ剤を処方する心療内科が増加した。1996年と2014年を比べると、なんと7倍も増加したのだ。精神科でなく内科に心療内科を設置することで、集客を狙う医院も出てきている。これにより、治療の質の低下が著しくなり、一方患者は増え続けるという悪人間を示している。メンタル系クリニックの中に「予約制」があるものは要注意だそうな。第一「心の病気」という表現に問題がある。実は脳の機能障害なのだ。海馬の萎縮がうつの原因になっているという事実を踏まえて考えるべきだし、そういった背景の理解なしには治療はすすまない。確かにそうだろうなあ。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-28 20:55 | 読書ログ | Comments(0)  

長田弘「奇跡」みすず書房

「日々にごくありふれた、むしろささやかな光景のなかに、わたしたちにとっての、取替えようのない人生の本質はひそんでいる。それが、物言わぬものらの声が、私におしえてくれた『奇跡』の定義だ。例えば小さいな微笑みは『奇跡』である。小さな微笑が失われれば、世界はあたたかみを失うからだ。世界というものは、おそらくそのような仕方で、いつのときも一人一人にとって存在してきたし、存在しているし、存在してゆくだろうということを考える」

著者は世界各地で詩を詠んでいる。その詩の行間に潜む人生の本質が奇跡ということばの定義となっている。印象に残った詩の一部を切り取って書き残しておきたい。

幼い子は微笑む
「(中略)何かを覚えるということは、何か得るということだろうか。違う。覚えることは、覚えて得るよりも、もっとずっと多くのものを失うことだ。人は言葉を覚えて幸福を失う。そして覚えたことばと同じだけの悲しみを知る者になる。まだ言葉を知らないので、幼い子は微笑む。もう微笑むことをしない人たちを見て、幼い子は微笑む・・・・」

ときどきハイネのことばを思い出す
「(中略)深い直感をもって、日々を丁寧に生きること。小さな神々がやどっているのだ。人の記憶や習慣やことばの中には・・・」
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-27 23:17 | 読書ログ | Comments(0)  

松浦弥太郎「あたらしいあたりまえ」PHP

「暮らしの手帳」編集長であり、「COW BOOKS」代表という肩書き。学歴は中卒(高校中退)という著者のことをこの本で初めて知った。この本はエッセイ集だが、面白い視点が目白押しだった。まず、表題がいい。「あたらしいあたりまえ」には興味、再発見、愛情、勇気が必要という前書きにも惹かれた。印象に残った部分を記録しておきたい。

「大切なのは、何を見るかではなく、何が見えているかである」

「約束の目的を守ることではありません。約束とは人を喜ばせることです」

「日常の真ん中、近いところにわくわくを見つける名人になれば、いつの間にか退屈なんて、どこかに消え去っていくでしょう」

「商売っ気というのは、単にお金を儲けることではありません。自分が持っている知識、経験、能力などを世の中で機能させるということ」

「話しすぎれば話しすぎるほど、自分にとってもリスクが大きい」

「向こう岸に背を向けない・・自分と違う価値観で暮らす人を否定しない・・違いがあるから世界は素敵」

「自分の代表作をもちましょう。一途さを手放してはなりません」

「思うことが気ままないたずら書きなら、考えることは真剣なデッサン・・本質を知るために質問を繰り返して考える癖をつけましょう」

「心の中に部屋をイメージして、時々手入れをしましょう」

「時間の目盛りに意識がとらわれると、ただ時間が過ぎれば何かを果たしたような錯覚に陥ってしまう危険があります。心の定規をあたらしくもちましょう」
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-27 21:39 | 読書ログ | Comments(0)  

パトリク・オウジェドニーク「エウロペアナ」白水社

本著は歴史本でありながら、当時の時代に生きた民衆の意識を視点において、物語的に展開されている。ちっと変わった本だ。第1次世界大戦時のドイツ人と周辺国の人々の考えのギャップ、宗教から距離をおくようになった人々の意識など、当時のヨーロッパの空気を生々しく描いている。技術革新と文化の成熟が、人間の成熟にもつながると信じられていたが、実際には大量殺人、拷問などを「芸術愛好家」が率先して執行し、人々の大いなる失望につながっていった。ナチスドイツのユダヤ人虐殺の場合、民族浄化と同時に行われた「人間石鹸の製造」など、到底文明の発展とは言い難い事態が展開されたのだ。あるドイツ人兵士が使っていた石鹸について仲間が「その石鹸は戦前お前が付き合っていたユダヤ人女性の死体から作ったものだ」と言い、その兵士が精神病院に収容されるといったことも実際おこっていたらしい。この話は日本人にとっては他人事ではない。731部隊が満州で同様の行為をしていたからだ。話はセックスにも及ぶ。20世紀のヨーロッパで性交自体の多様性、薬等の使用が進み、この現象と同時進行でフロイトによる精神分析が進んでいく。この否定的側面を社会主義体制の国は恐れ、拒んだ。自由主義陣営において精神病患者は60年代以降急増し、フロイトを祖とする精神分析はその地位を確固たるものとしていく。人類が待ち望んできた情報革命は、当初制度化された権力の衰退と崩壊をもたらし、真の平等をもたらすと信じられてきた。インターネット使用者はハイパーシティズンとなり真の自由を獲得するはずだった。ところが実際には毎週一つの言語が世界から消滅し、3500ヘクタールの森が消失している、地球上の96%の住民が240の言語を話し、残り4%が5821の言語を話し、話者が1人しかいない言語は51だという。これはしらなかったが1996年国際連合がユニヴァーサル・ネットワーク・ランゲージと称するプログラムを発表している。人間が作ろうとした世界は未だ実現していない。未来に何が待っているかわからない。権力者のロジックには騙されない。その様子をじっくり観察してやろうといった意地悪な視線が印象に残った。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-27 21:35 | 読書ログ | Comments(0)  

赤瀬川原平「四角形の歴史」毎日新聞社

本来人間には風景は見えていなかった。だから古代の絵には物しか描かれていない。では、四角形はいつから生じたのか。まずは直線の発見からある。くもの糸の直線、水平線の直線といったものだ。その後人間は家をつくり始めた。その時、外を見るための空間をつくった。その窓の形は直線の組み合わせ、それが四角ということらしい。窓からみた世界は四角というフレームから見た世界。そこで余白というものを意識した。物以外の余白だ。その余白に風景を見出した。
現代社会はほとんど四角形でできている。机、椅子、ノート、名刺、引き出し、紙幣、本、壁・・。
こうやって四角形の歴史を見るのは面白い。四角形が余白を生み出した。余白を無意味ととらえると、意味だらけの世の中に余裕ができる。今自分が見ている世界を再定義してみるのも面白い作業だと思った。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-20 11:37 | 読書ログ | Comments(0)  

成瀬勇輝「旅の報酬」いろは出版

Facebookの創業者ザッカーバーグのメンターはスティーブ・ジョブズだった。彼がジョブズから受けたアドバイスは「インドに行け、それがボクの明快なメッセージだ」というものだった。旅はその人の日常を非日常から眺める絶好の機会となる。逆にTVでのヴィジュアル情報といった擬似的な可視感の氾濫が旅の本質をゆがめている。世界を知っていると思い込む人を量産してしまう。しかし、擬似的な可視からは残念ながら本の一部しか得ることはできないしその一部をもって「わかった」と勘違いする人たちを量産する。実際の旅で得られるのは容易い「答え」でなく「問い」である。しかもその「問い」を自分に投げかけ、「選択する」という機会が増えることだ。それによって自分の中に「選択の基準」ができる。その延長線上に「自分でトレンドを作る」という生き方が待っている。
”The journey is the reward”
ジョブズが愛したのは「旅というプロセス自体」だった。

また、旅にもいろんな旅がある。その中でも本著で薦めていたいたのは「会いたい人に会いにいく旅」である。著者はバルセロナに外尾悦郎氏(サグラダファミリアの主任彫刻家)との出逢いを求め、ロンドンには本田直之氏(ノマドライフの先駆者)との出逢いを求めた。その出逢いが自分の人生を大きく変えたという。俺は仕事でしか海外にいっていないからそういった出逢いはまだ多くない。これからのたのしみ方に加えていこう。

旅は人を心地よく鍛えてくれる。俺も随分鍛えられた。これからも旅という冒険をしていこう。
[PR]

# by oritaraakan | 2017-05-13 23:07 | 読書ログ | Comments(0)